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蜘蛛の糸【芥川龍之介】あらすじ

      2017/02/22

アチャック 285*385

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あらすじ

地獄の底の血の池で、カンダタという男が多くの罪人と共にもがきつつ、ただ浮き沈みしています。

カンダタは生前、人殺しや放火も厭わない極悪な大泥棒でした。その報いを受け、まさしく地獄の責め苦に合っています。

 

ある日、お釈迦様が散歩中、ふと蓮池の底を覗いてみました。池の底は、極楽と正反対の血の池地獄で、たくさんの罪人たちが溺れそうな様子でもがき苦しんでいました。

罪人の中に、お釈迦様の見知った顔がありました。その罪人はカンダタでした。カンダタは数々の悪事を働いてきましたので地獄に落ちることは当然のことでしたが、お釈迦様はカンダタが以前ひとつだけ善行を成したことを思い出します。

それは、蜘蛛を踏みかけた際に、すかさず止めて助けたことでした。

命の尊さを知るカンダタは根っからの悪党ではないと察したお釈迦様は、そんなカンダタに極楽へと上るチャンスを与えることにしました。

 

蜘蛛の命をとらなかったことに免じて、天上から極楽へと続く1本の蜘蛛の糸をカンダタのいる地獄へと静かに垂らしたのでした。

自分の上に垂れてきた蜘蛛の糸を見つけたカンダタは、喜んでそれを登り始めます。しかし地獄の底から極楽まで這い上がる事は容易ではなく、疲れたカンダタは一休みしたところで、ふと下を見下ろしました。

 

すると下の方では、蜘蛛の糸を見つけた他の罪人たちが、カンダタの後を追うように無数に登ってくるのが見えました。
か細い一本の蜘蛛の糸が、あの何百、何千とない罪人の重さに耐えられるはずがないと驚いたカンダタは叫びます。

 

「こら、罪人ども。この蜘蛛の糸は己のものだぞ。下りろ。下りろ。」

 

と叫びます。

すると、その瞬間蜘蛛の糸はプツリと切れ、カンダタはもとの地獄へと真っ逆さまに落ちていきました。

 

その様子を天上から見ていたお釈迦様は、悲しそうな表情を浮かべて、蓮の池から立ち去りました。
蜘蛛の糸 (日本の童話名作選)
芥川 龍之介 遠山 繁年
4039636708

感想

人は、どん底に落ちて初めて己の過去における悪を後悔するものです。お釈迦様も、いくら罪人でもかつて良い行いをしたカンダタのことだから、きっと反省しているだろうと察して、救いの手を差し伸べたのではないでしょうか。

過去に殺人・放火まで犯した悪人が、たった一度、蜘蛛を踏み殺すことを思い止まったことがあるというだけで、救われるのは理不尽だとも感じますが…。

しかしながら、カンダタは自分だけ助かればいいという気持ちで、他の罪人たちを見捨てようとし、その結果、元の地獄に落ちたということは、人間の根本的な気質というものはそう簡単には変わらないということなのではないでしょうか。

その一方で、カンダタが順番に一人ずつ糸に捕まらせていたら、全員救われていたという、「もしも」の善を内在させた物語でもあると感じました。

また、このお話のせい(?)で蜘蛛が殺せなくなったのは言うまでもありません(笑)

 

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